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  • 2018/02/13
  • AnimeandManga illustrated編集部

帝人、高性能な特殊PPSコンパウンド樹脂「SOLFIGA」をブランド展開

イニッツ社の塩素フリーのPPS樹脂と、帝人の高度なコンパウンド技術を組み合わせて実現

PPSの分子構造
帝人は、SKケミカル社(本社:韓 国・ソンナム市)との合併会社であるイニッツ社が生産するポリフェニレンサルファイド (PPS)樹脂と帝人グループの高機能素材を高度なコンパウンド技術によって組み合わせることで高機能な特殊コンパウンドを生産し、「SOLFIGA」(ソルフィガ) ブランドとして本格展開する。

PPS樹脂は、結晶性のスーパーエンジニアリングプラスチックのひとつで、とくに耐熱性・耐薬品性・難燃性などに優れた特性を持っている。その高パフォーマンスな特性と、射出成形-生産性向上によるコスト低減効果が絶大なため、従来の金属部品やフェノール樹脂、さらにはナイロン系材料からの代替として、PPSは今後、自動車部品用途に対して需要が急速に拡大していくとされている。

従来のPPS樹脂は、塩素やナトリウムが多く残存し、金型の腐食や金属部品の接触不良などの原因となる恐れがあるとされており、帝人は、革新的なプロセスにより塩素やナトリウムを含まないPPS樹脂の生産技術を持つ韓国のSKケミカルとともに、PPS樹脂 およびそのコンパウンドの製造・販売を手掛けるイニッツ社を2013年9月に設立した。同年 10 月に 年産 1.2 万トンの生産能力を有する量産工場建設に着手している。

今回そのイニッツ社が生産する新しい塩素フリーのPPS樹脂と、帝人の炭素繊維、アラミド繊維や特殊PC樹脂などの高機能素材との組み合わせにより開発されたのが、帝人の特殊PPSコンパウンドブランド「SOLFIGA」となる。帝人ならではの様々な機能を付与し、エンジン周りの機器部品を中心に、駆動系、ブレーキ系、燃料系、照明系、冷却系、さらにそれらを統合する制御系部品などといった部品の軽量化や意匠性の向上などさまざまな顧客ニーズに応え、幅広いソリューションを提案していく予定。帝人は、「SOLFIGA」ブランドのグローバルな展開を行ない、2025 年には売上高 30 億円を目指す。

【PPS樹脂の特徴】
(1)耐熱性 :融点280℃、ガラス転移点90℃
(2)機械強度 :フィラーを高充填することにより高い機械強度、剛性を発現
(3)耐薬品性 :酸・アルカリ・溶剤に強く、200℃以下で溶解できる溶剤無し
(4)難燃性 :自己消火性
(5)寸法安定性:低吸水性(湿度による寸法変化が低い)、低クリープ性(フィラー充填系)

【PPS樹脂のグレードと使用用途】
  グレード          特長           用途
PPS/炭素繊維     高強度、高剛性、導電性     構造部品、機構部品
PPS/アラミド繊維   摺動性、耐摩耗性、耐衝撃性   ギア、摺動部品
PPS/特殊導電性繊維  電磁波シールド特性      通信機器、コネクタ
PPS/PCアロイ     耐衝撃性、耐薬品性(PC 対比)   外装部品、機構部品



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