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  • 2018/09/03
  • AnimeandManga編集部

スバル発祥ともいえる中島飛行機跡地、東京・武蔵野中央公園を訪れてみる

戦後、12社に解体された東洋最大/世界有数の航空機メーカーだった中島飛行機(後身の富士重工業、現スバル)の工場跡地から続いていた線路があった

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2018年8月某日、9月6日発売のモーターファン別冊「ルノー・メガーヌR.S.のすべて」の校了を目前にしつつも、天気がよかったこともあり、自宅からちょっと離れた公園に気分転換に行ってみることに。たまたま知った鉄道の廃線跡情報。その廃線が敷かれていた場所が中島飛行機(現スバル)の工場跡地だとのことで、興味津々に。

広大な敷地を誇る都立公園は元飛行機工場

元中島飛行機武蔵製作所跡の一角、武蔵野中央公園内に整備された円型広場

 都立武蔵野中央公園は、東京・武蔵野市にある公園。約11万平方メートルの敷地を持ち、原っぱ広場、スポーツ広場、バーベキュー広場など、広大な敷地の中に数々の施設が設置されている。

 この公園の区域には、戦時中、中島飛行機武蔵製作所という大軍需工場があった。中島飛行機武蔵製作所は、東洋一といわれた航空機エンジンの大工場をもち、零式戦闘機(通称「零戦」)」や一式戦闘機「隼(はやぶさ)」のエンジンを製造していた。

 1944年(昭和19年)7月、アメリカ軍がマリアナ諸島サイパン島を占領し、そこに大型爆撃機B29の基地を築く。同年11月24日には、同島から日本本土空襲を開始し、最初の目標となったのは、その中島飛行機武蔵製作所だった。

 工場内だけで200名以上が犠牲者となった。さらに、工場をはずれた爆弾によって周辺の地域でも数百名の市民が巻き添えになったという悲しい過去を持つ。

2016(平成28)年8月、公園の拡張工事に伴い、1938(昭和13)年の工場開設当時の「地下道」の地下施設の一部が発見された。一般従業員は、工場敷地内に数kmにおよび張り巡らされていた地下道を利用し通勤していたという。

中島飛行機武蔵製作所への工場引き込み線があった

※都立武蔵野中央公園資料より

 中島飛行機武蔵製作所は、1938(昭和13)年から45(昭和20)年まで稼働し、零戦や隼などの軍用機のエンジンを生産。その工場への物資輸送のため、国鉄武蔵境駅(当時)から、工場への物資輸送のため引き込み線が敷設されていた。

 第二次世界大戦末期には、アメリカ軍により激しい空襲を受け、引き込み線は被弾。戦後、1951(昭和26)年、工場跡の一角に「武蔵野グリーンパーク野球場」が開設され、観客輸送のため引き込み線は敷き直され、三鷹駅からの国鉄「武蔵野競技場線」として生まれ変わる。

 だが、野球場の閉鎖に伴い、1959(昭和34)年、武蔵野競技場線は廃止となる。

当時の面影を残していた武蔵野競技場線跡の一部だったが

 その後、玉川上水から北側は「グリーンパーク遊歩道」、南側は「堀合(ほりあわい)遊歩道」として整備され生まれ変わることに。その際、武蔵野競技場線のコンクリート製の橋台が残され、当時の面影を残していた。

 2012(平成24)年、都道の建設に伴い、橋台の上に「ぎんなん橋」が設置される。その際、橋台の上にぎんなん橋が設置されてしまったため、橋台跡の当時の面影をみることは困難となってしまった。

中島飛行機武蔵製作所工場引き込み線橋台跡の一部。工場引き込み線の遺構で唯一残った戦争遺跡
ぎんなん橋そばに、橋台跡の説明板が設置。説明板には、ぎんなん橋が設置される前の橋台跡の写真を掲示

境浄水場の東、玉川上水に架かる「ぎんなん橋」。枕木風の上部構造にレールが敷かれている

富士重工業製造の鉄道車両「HOT7000系」

関西〜山陰間の速達化を実現したHOT7000系車両は、富士重工業が製造。車体は軽量ステンレス製(先頭部は鋼製)で、エンジンはコマツ製355psエンジンを1両に2基搭載している

 第二次世界大戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)により、中島飛行機は12社に解体された。その後身のひとつが、みなさんご存知の富士重工業、現スバルとなる。

 富士重工業は、航空機技術者によって自動車産業に進出したのだが、いつかは国産航空機開発の再開を目指して設立した会社でもあった。

 その富士重工業は、鉄道車両も製造。ここで紹介する智頭急行HOT7000系気動車は、富士重工業が製造したもの。中国山地を通過する智頭急行智頭線およりJR西日本因美線を含む京都〜倉吉間にて運用される特急形気動車。山岳路線ゆえ、急勾配・急カーブが続く区間が多く、この高速運転に不適な条件を克服するため開発された制御付き自然振り子機構を装備した高速気動車である。

身近なところに”スバル”があった

 ほんの気分転換から訪れた武蔵野中央公園。筆者にとって、”自動車”のスバルが馴染み深いが、ほんの一部分にすぎないがスバルの前身に触れることができた。

 また、中島飛行機の物資引き込み線に端を発したわけだが、老若男女、多くの人々が集う身近な場所、公園にも“スバル”があったんだなと新しい発見に心が躍ったものだった。

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