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  • 2017/12/31
  • GENROQ編集部

【年末特別企画】ポルシェ クラシックの世界③ポルシェ ミュージアム

最前線を走り続けるポルシェの足跡を辿る。

Porsche Museum


もし貴方が、戦火を逃れ疎開していたオーストリアのグミュントで1948年から始まったポルシェの歴史、そして1963年の発表から現在に至るまでスポーツカーリーグの最前線を走り続けている911の足跡をたどりたいと思うなら、一も二もなくドイツ・シュトゥットガルト郊外のツッフェンハウゼンにある「ポルシェ・ミュージアム」を訪れることをオススメする。

REPORT◎藤原よしお(Yoshio Fujiwara) PHOTO◎ポルシェジャパン/藤原よしお

ポルシェが現在のミュージアムをオープンさせたのは2009年のこと。展示スペースのほかに、レストア工房、レストラン、ミュージアムショップ、アーカイブなどを収容するこの巨大な施設には、定期的に入れ替わるとはいえ常時80台以上もの貴重なモデルが展示されており、いつでもポルシェとポルシェ一族の1世紀以上にわたる歴史を振り返ることができる。

その中でも最も充実しているのが、長年にわたり基幹車種としてポルシェを支えてきた356と911に関する展示だ。

356のルーツとなった1939年のTyp64(ボディのみのレプリカ)、そして1948年6月に“最初のポルシェ”として世に出たミドシップ2シーター・オープンの356.001などマストというべき見所は山ほどあるが、もうひとつ見逃すことができないのが、真っ黒に塗られた1950年型の356“フェルディナント”だ。

手前がフェルディナント・ポルシェ博士の75歳の誕生日に送られた1950年型の356“フェルディナント”。奥の赤い356は、1948年に356の2号車として初めてクーペボディが架装された356/2。

この極初期のグミュント製356は、同年9月にフェルディナント・ポルシェ博士の誕生日プレゼントとして製作されたもので、内装のトリムやラジオはこのクルマにのみ採用された特注品。博士はこの356をたいそう気に入り愛用したが、11月に脳梗塞を起こし翌年1月に死去。残された356はテストカーに供され、356の開発、進化に大きな貢献をすることとなった。

その証拠に展示車を覗くと、運転席側のシートがへたり、一部が破れているなど、このクルマが現場で使い込まれた痕跡が伺える。そういうところを補修せずにそのまま展示しているところに、歴史を大事にするポルシェの姿勢と良心が滲み出ている。

1951年にポルシェとして初めてル・マン24時間にも参戦したマシンとしても知られる356SL。これは最近新たに展示車に加わった1台で、リエージュ〜ローマ〜リエージュ・ラリー仕様となっている。

さらに初めてクーペボディを架装した1948年型の356/2、初のコンペティション仕様である356SL、スピードスターの原型となったアメリカ・ロードスターなど、今のポルシェ各モデルの源流というべきモデルの姿を至近距離(無粋な柵などないのも、ここの良いところだ)で見られるのも貴重な機会といえる。

356の後継車を開発するT7プロジェクトのひとつとして1959年に試作されたTyp754。新開発の2リッターOHV空冷フラット6 Typ754エンジンを搭載するなど、様々なテストに供された。現存はこれ1台のみ。

そんな同博物館でしか見られないモデルの代表格いえば、911のプロトタイプとして1959年に作られたTyp 754 T7が挙げられる。2+2GTを意識して今は亡きフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ博士がデザインしたノッチバック・スタイルをもつTyp754は当時4台が製作されたと言われているが、現存するのはこれ1台のみ。近くに飾られている1965年型の911や356たちと比較しながら、どうやって911のエヴァーグリーンなスタイルが生まれたのか、想像を巡らせてみるのも悪くない。

1987年のフランクフルト・ショーに展示された911スピードスター・クラブスポーツ。タミヤのプラモデルにもなった特徴的なモノポスト仕様のトノカバーをご記憶の方も多いのでは?

このほか、コレクターズアイテムと化している1973年型の911カレラRS2.7ライトウェイトや、フェリー・ポルシェの姉であるルイーザ・ピエヒの誕生日に贈られた1974年型の911ターボ1号車、1987年のフランクフルト・ショーで展示された911スピードスター・クラブスポーツといったレアな911から、930、993、996、997などの歴代モデル、さらに911RSR 3.0、935/78モビーディック、959“パリ=ダカール”、911GT1/98、911GT3Rハイブリッドといったコンペティション・モデルまで、911の歴史を語る上で欠かせないエポックメイキングなモデルが勢ぞろいしているのだ。

ここで1台ずつを仔細に観察し、それぞれの写真を収めよう(せっかく来たならそうすべきだ!)と思うなら、片手間に立ち寄ろうなどとは考えず、開館から閉館までまる1日潰すくらいの覚悟で来場することをお勧めする。世界一豊富なオフィシャルグッズを揃えるミュージアムショップを含め、あなたの期待を裏切るようなことは、きっとないはずだ。

フェリー・ポルシェの指揮のもと疎開先のグミュントで開発が続けられ、1948年6月にお披露目された356.001。VW製の空冷フラット4をミッドに積むロードスターだ。これは後年ポルシェによって買い戻された実車そのもの。
北米の代理店を営むマックス・ホフマンの要望を受け、安価なコンペティション・バージョンとして1952年に僅か16台のみが作られたアメリカ・ロードスター。のちの356スピードスターの元になった。
ミュージアムのレギュラーメンバーとして展示されている1965年型の911。2013年に行われた911 50周年のワークショップでは、ジャーナリスト用の試乗車として活躍したこともある。

1955年に軍用車として企画、製造されたタイプ597。356譲り空冷フラット4をリヤに搭載するAWDだが採用はされず、49台が民生用に製造されたのみに終わった。ある意味、カイエン&マカンの祖といえる。
中にはこんなレアなモデルも!レーシングマシン908譲りの3リッター空冷フラット8エンジンを搭載した914/8。当時2台が試作され、1台がフェリー・ポルシェの60歳の誕生日に贈られた。

回転台に載せられた歴代911ターボ。手前の930ターボは生前のフェリー・ポルシェ博士が愛用していた1台。ガラス越しに見えるのはレストラン“クリストフォーラス”。ステーキが絶品。
1965年のモンテカルロでいきなりクラス優勝を果たすなど、ラリーでも非凡な才能を発揮した911。これは1978年のサファリ・ラリーで総合2位入賞を果たしたビック・プレストン・ジュニアの911SCラリー。

ポルシェ959のサーキットバージョンとして1986年のル・マン24時間に出場。グループCに混じり総合7位&クラス優勝を果たした961。展示車は好走を見せるも炎上、リタイアとなった1987年のル・マン仕様。
グループB用に開発されるもWRCではなくパリ=ダカール・ラリーで活躍した959。これは1986年にジャッキー・イクス/クロード・ブラッスール組がドライブし、総合2位に入ったマシン。

ポルシェ初のカーボンモノコック・シャシーをもつGT1マシンとして1998年に登場した911GT1-98。同年のル・マン優勝車とともに、たった1台だけ製作されたストリートバージョンも展示されている。
2014年にLMP1へ参戦を開始した919ハイブリッドもすでに博物館入り。改めて見ると、最後のシーズンとなった2017年仕様と大きくフォルムが異なっているのがわかる。
2010年に登場し、VLNの第4戦で優勝したほか、ニュル24時間でも終盤までトップを快走した911GT3Rハイブリッド。現在のポルシェ・ハイブリッド・テクノロジーのルーツというべき1台。

ミュージアムでは事前予約を行うと60ユーロ(25人まで)特別ガイドツアーも行っている。無論英語での案内となるが、場合によっては展示車のドアなどを開けてくれるなど、スペシャルメニューがあることも!
シュトゥットガルト空港や、中央駅から伸びる鉄道“Sバーン”のポルシェプラッツ駅の目の前にあるポルシェ・ミュージアム。ちょうどクリスマス前ということで911タルガのクリスマスバージョンがお出迎え。

シュトゥットガルト空港や、中央駅から伸びる鉄道“Sバーン”のポルシェプラッツ駅の目の前にあるポルシェ・ミュージアム。ちょうどクリスマス前ということで911タルガのクリスマスバージョンがお出迎え。
《予告》【年末特別企画】ポルシェ クラシックの世界④ポルシェ ミュージアム”バックヤード編”(12月31日 22:00 頃 公開予定)

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